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20年前のオタクと今のオタクは、絶対に違う。
言葉の意味は、時とともに移り変わりゆく。
20年前は、“オタク”はメガネにチェック柄のネルシャツにウエストポーチといった出で立ちをしていて、お世辞にもお洒落とは言いがたかった。
パソコンいじりを好む彼らは、どこか周囲からは浮いていた。
アニメや漫画は彼らの熱愛対象だが、彼ら以外は敬遠していた。
だけど、いまや“オタク”は推しを愛でつつ、おしゃれに気を遣う女の子たちの文化に成り代わった。
SNSも当時は彼らの隠れ家的な雰囲気だったが、いまはみんながやっている流行りの遊びに成り果てた。
同じ言葉であるはずなのに、20年前と現代じゃ全然違う意味合いになってしまう。
生き方も、働き方も、変わり始めている。
集団に馴染むことが大事だった時代から、確実に移り変わりゆく波音が、聴こえる。
個を、尊重する時代。多種多様な可能性に重きを置く時代。
当たり前は、当たり前じゃない。
絶対は、絶対じゃない。
だって、いまじゃパソコンを使うのは“普通”でしょう?
普通は、変わる。
だけど、どんなに目まぐるしく時代が変化しても人のすることは変わらないでしょう。
変わらないもの、変わるもの。
きっと、人々は、これからも翻弄されるのでしょうね。
きっと、ずっと人は変わらないからこそ、こんなに愛おしいのでしょう。
私は、たとえ人に汚されても人の愚かしさが可愛らしく感じます。
そんなどうしようもない人を、私は青く包み込むのです。
そう、“地球”と呼ばれるようになってからずっと。
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