塩と果実

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「お兄様、酷い」 と言うビビアン 「おっ?」「来るか?」 と三紳士。しかし、今日は兄の手前、別のキャラクターを演じていた。 「何がだ?」 とロイ。すると、ビビアン言い訳がましく。 「私は確かにお金儲けはしています。 あれは確か、今日のような雪の日でした。」 「今は夏だ雪は降ってない!」 「お兄様、話の腰を折らないで」 「続けろ」 とロイ。 「私が慈善事業でシスター達と、炊き出しをしていたときです。年末の寒い日、 そうまるで、○ろろの様な感じの日でした」 「何だ?お粥でも出していたのか?」 「サンドイッチです、それとコーヒーとシチュー」 「サンドイッチ?汁物が2つか?」 「いえ、豚汁に、トマトジュースに烏龍茶、ロイヤルティーに、白湯まで用意しました」 「ドリンクバーか?」 「お兄様、話が進みません」 「ハイハイ」 「そこへ、見るからに反社的な格好をした、 鼻の下に髭を生やした、パンチパーマの金持ちそうな男の人と、二人のチンピラ然としたチンピラがやって来たのです」 「容姿は良い早く進めろ」 ビビアンはキッと兄を睨んだ。 ロイは判った判ったよ、と首を縦に振り黙った。 「その方はこう言ったのです」 「よう、ねぇちゃん、可愛い顔をしているな、こんな寒い日に、こんな事をして楽しいかい?」 「多分、私が好みのタイプだったのでしょう。私は」 *** 「どうぞ兄弟、召し上がっていって下さい、 神の前では皆平等です」 と言ったのです。すると 「俺達ゃ悪党だぜ」 「神の前では皆罪人(つみびと)です」 「あはは、面白いことを言う、じゃ頂くかな?」 「親分、こんなちんけなものを、レストランへ行きましょう、予約入れます」 と部下のチンピラ。すると、親分。 「ふん!お前ら、こう言うものは食ったことがないんだろうな、俺はあるんでな。懐かしいんだよ」 と言った。 「どうぞ、どうぞ、皆さん食べていって下さい」 ビビアンは太陽の様な笑顔で三人に サンドイッチと豚汁を振る舞うのでした。 彼らは用意された、テントのテーブル席に 腰掛けて、それらを食べていました。 私はその様子を見ていました。 何故なら、あまりにも反社的なので 他の人が、怖がっていたからです。 シスター達も、目すら合わせませんでした。
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