想いの果てに

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チャペルの扉が開き お義父さんと腕を組んで 真っ白なウェディングドレスに身を包んだ 俺の花嫁がゆっくりとこちらへ 歩いてくる。 友人の結婚式でも 雅人と璃子の結婚式でも 何度も見てきた光景なのに それがエマってだけで 泣きそうな気持になる。 俺の花嫁。 ほんといつもはめちゃくちゃ可愛いのに 今日は恐ろしくきれいだな。 お義父さん「よろしく頼むよ。」 紘人「はい。任せてください。」 お義父さんから俺へと引き継がれた。 エマがベール越しに 微笑んでいるのに気づくと 俺もにっこりと笑い返した。 紘人「綺麗だよ、エマ。」 こっそり耳打ちすると 照れて俯いてしまうのは 相変わらずだ。 マジで俺の奥さん可愛くない?? 最近ではこのワードは梶浦家から 禁止されるほど言いまくっている。 カタコトの神父さんに笑いそうになりながら プログラムはあっという間に進み リングガールの入場だ。 「かわい~♡」 璃子に付き添われながら 宇宙一可愛い俺の姪が 俺たちの指輪を運んでくれる。 マリ「どうぞ」 2歳を過ぎたマリは 言葉もはっきりしきて リングガールも難なくこなしてくれた。 紘人「マリ、ありがとう。」 しゃがんで指輪を受け取ると マリが俺に抱き着いた。 いつもそうしているから 彼女にとっては条件反射みたいなものだが みんなからまた可愛いと声が上がった。 ほんとこの世で一番かわいい俺の姪。 エマ「いいなぁ~。私もマリちゃんとハグしたかった。」 そう拗ねているエマ。 式が始まる前に 散々マリと璃子と写真を 撮りまくっていたっていうのに。 マリが運んでくれた指輪を それぞれの指にはめると 引き締まった思いがした。 俺たちは夫婦なんだと 皆の前で宣言して これからエマの幸せは俺が守っていくと誓う。 あ~・・・・ほんと泣きそうだな。 。
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