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雅人「ヒロ、泣きそうだったでしょ?」
式を終えた後控室で雅人が言った。
紘人「やめて。今も泣きそうだから。」
雅人の結婚式でも実は少し
泣きそうだった俺。
自分でも驚いたがどうやら
涙もろいらしい。
そういう雅人も泣いたのバレてるぞ。
まあ、となりで璃子が号泣してれば
もらい泣きしちゃうよな(笑)
披露宴では友人代表に雅人が
挨拶してくれた。
兄弟でありながら友である雅人。
俺は雅人がいたから
自由に生きてきた気がする。
雅人「ヒロにはいつも支えられてる。ありがとう。」
そう言われて俺の方こそと
口だけ動かして見せた。
それが伝わったのか
雅人はにっこりと笑った。
職場代表にはこれまた友人である道隆。
普段は言えない俺への賛辞を
沢山述べてくれた。
感謝しかない。
エマ「やばい・・・・涙とまんない💦」
エマは披露宴が始まった途端泣き始め(笑)
未だ止まらない。
紘人「身体中の水分無くなっちゃうんじゃね(笑)」
エマ「メイクもくずれちゃうから泣きたくないのに~💦」
あとから見た披露宴の写真は
どれも泣きながら笑う顔ばかりだった。
まあ、それもいい思い出だろう。
紘人「エマ、俺といてくれてありがとう。エマが俺を幸せにしてくれる以上に俺もエマを幸せにするから、覚悟してて。」
エマ「ふふっ(笑)はい♡紘人も覚悟しててね♡」
迷って迷ってたどり着いた先には
こんなにも光るような幸せがあった。
あの頃の苦しかった思いも
辛い毎日も
ここへ来るには必要な事だったのだと
今ではそう思えるようになった。
俺はエマに救われた。
ウジウジと璃子への気持ちを断ち切れず
それが家族愛へ変わっていることにさえ
気付かないままだった俺は
エマに出会えて世界が変わった。
誰かに愛されて
その人を愛して
心が満たされることを知った。
紘人「愛してるよ。」
エマを抱きしめて眠る毎日に
とても幸せを感じるんだ。
。
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