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#4
「聞いてなかったの? ポチ!!」
アイドル刑事のアイアイは戯けた顔で肩をすくめた。
「誰がポチだ!! 星だよッ!! 星!!」
コイツは完全にオレのコトを小バカにしている。年下の女子高生のクセに。
「良くッて!! アイアイは、ポチみたいに暇を持て余してるワケじゃないのよ。これから大事なライブリハが有るんだから!!」
『ふぅン』と鼻を鳴らし、そっぽを向いた。
「るっせえ!! オレだって別にヒマを持て余してるワケじゃねえェよ。
それからポチッて呼ぶな! オレはお前の先輩だぞ! 舐めた口ききやがって!!」
女子でなかったら、ぶん殴っているトコロだ。
「おいおい! お前らなァ!! 女子高生とふざけているなら、とっとと帰れ!!」
見かねて、馬場一朗はオレとアイアイを怒鳴りつけた。
「そうですよ。こっちの方が忙しいンだ。
ずっと寝てないんだからね!!」
担当編集者の夏八木マコトは寝不足なのだろう。充血して目が真っ赤だ。
被害者の第一発見者なので、かなり長時間取り調べを受けていたのだろう。
当然だが、第一発見者は最重要容疑者として警察からマークされる。
見るからに疲労困憊のようだ。
「うゥ……、どうも申しわけない」
すぐさまオレは彼らに頭を下げた。
まったく申し開きのしようもない。
「ほらァ、ポチのせいで怒られたじゃン」
アイアイは冷たい視線で見つめ全部オレの所為にして文句を言った。
「ぬうゥ……、お前なァ!!」
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