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「聞いてなかったの? ポチ!!」  アイドル刑事のアイアイは(おど)けた顔で肩をすくめた。 「誰がポチだ!! 星だよッ!! 星!!」  コイツは完全にオレのコトを()バカにしている。年下の女子高生のクセに。 「良くッて!! アイアイは、ポチみたいに(ヒマ)を持て余してるワケじゃないのよ。これから大事なライブリハが有るんだから!!」  『ふぅン』と鼻を鳴らし、そっぽを向いた。 「るっせえ!! オレだって別にヒマを持て余してるワケじゃねえェよ。  それからポチッて呼ぶな! オレはお前の先輩だぞ! 舐めた口ききやがって!!」  女子でなかったら、ぶん殴っているトコロだ。   「おいおい! お前らなァ!! 女子高生とふざけているなら、とっとと帰れ!!」  見かねて、馬場一朗はオレとアイアイを怒鳴りつけた。 「そうですよ。こっちの方が忙しいンだ。   ずっと寝てないんだからね!!」  担当編集者の夏八木マコトは寝不足なのだろう。充血して目が真っ赤だ。  被害者の第一発見者なので、かなり長時間取り調べを受けていたのだろう。  当然だが、第一発見者は最重要容疑者として警察からマークされる。  見るからに疲労困憊のようだ。 「うゥ……、どうも申しわけない」  すぐさまオレは彼らに頭を下げた。  まったく申し開きのしようもない。 「ほらァ、ポチのせいで怒られたじゃン」  アイアイは冷たい視線で見つめ全部オレの所為(せい)にして文句を言った。 「ぬうゥ……、お前なァ!!」  ☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆
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