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#9
ようやくオレにも納得できた。
「うゥ……、知らない。そんな手紙など」
しかし馬場一朗は首を横に振って否定した。
「まだバックレる気!!」
さらにアイアイは追討ちをかけていく。
「なにィ!!」
「だいたい、ここに遺書を置くことなど、殺された岬友和先生には、絶対に出来ないンです!!」
おもむろに、アイアイはパソコンのキーボードの上を指差した。
「絶対に……、出来ないだとォ?
ふざけるな!! どうしてそう言い切れるんだ!!」
すぐに馬場一朗も反論した。
「理由は簡単!! 落雷によってこの別荘のブレーカが吹っ飛んだからよ!!」
「ブレーカが……!?」
「そう、あなたはワインに青酸カリを入れ、共同執筆者の岬友和先生を毒殺した!!」
「ふざけたコトを言うな!! 証拠もなしに断言するなッて言ってるだろうッ!!
友和はスランプで書けなくなって、うつ病で発作的に服毒したんだ」
「いいえ、カレは決して自殺はできません。
ここに遺書を置くことは岬友和には不可能だからです!!」
「不可能だとォ!! だから、どうしてそう言い切れるんだ。
ちゃんと証拠を出せ!!」
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