逢引

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 そして迎えた一週間後、マヒナはマキナとしてキヨミネと博物館デートに赴くことになった。パーティーで知り合ったお坊さんと展示会を見に行くと姉に報告すると、彼女は興味なさそうにマヒナを送り出してくれた。キヨミネはマキナのことを知っている風だったが、彼女は変わり者の妹と話があう異性に知り合いなぞいないと一蹴していたから、たぶん人違いだろう。それでもマヒナはマキナとしてキヨミネと会う約束をしたのだ、今日一日を無事に過ごせれば問題ないはず。 「あの、もしよろしければ結婚を前提にお付き合いしていただけませんか……?」  そう思っていたのに、キヨミネは開口一番、マヒナが驚くようなことを伝えてきたのだ。  ――うう、せっかくの特別展示だったのに、キヨミネさんの言葉がぐるぐるしていてゆっくり鑑賞できなかったよぉ。  今日のキヨミネは和装ではなくベーシックな服装をしている。マヒナの方はすこしでも大人っぽくなりたいと姉から流行のロングカーディガンを借りていた。年相応の装いと呼ぶにはすこし背伸びをしている感じだが、キヨミネに「よく似合ってる」と言われると嬉しくなるのだから現金なものだ。
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