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「はぁ……ちゃんと挿ったよ、大丈夫?」
呼吸で喘ぎながら誠司さんに頷き、彼の額からぽたぽたと落ちる汗が僕の喉を流れてく。
苦しそうにも見える誠司さんの頬を撫で、少しチクッとする顎に口付けた。
「誠司さん……痛い、の?……」
「どうして?」
みっちり収まったソコはまだ動かない。
少し苦しそうな誠司さんは僕の髪を撫で、額にキスをしてくれる。
「苦し、そ……」
「凄く気持ちいい、── 今すぐ動きたいくらいだ」
いつもよりも低い声に身体の奥がキュッとなって、誠司さんは息を呑んでいつも優しい目は鋭さを増す。
「動くぞ」
乱暴な言い方にこの先が怖いのに不覚にもドキドキして、彼が動き始めると圧迫感が引いてはまた戻るを繰り返す。
気持ちいいと言ってくれた誠司さんは僕と口付けを交わし、そこから感じる熱さが心地よくて酔ってしまいそうだ。
また自分のモノが勃ちあがり始め胎内を擦るスピードが早くなる。息つく暇もない快感がソコから伝わり苦しかった。
「あん……あっ、あ、アァッ!」
だらしなく開いた口から漏れてしまう甘い声はそれが自分のものだってまだ信じられない。誠司さんはそんな僕を可愛いってずっと繰り返して、男なのにそれがとても嬉しかった。
汗で滑る肌も艶めかしい腰の動きも全部が僕をおかしくする。一緒にこんなことするって、凄く恥ずかしくて気持ちいいことだったんだって思って。
強い吐息が耳元で繰り返され、また自身が誠司さんに握られ扱かれて、身体は自然に揺れて涙がぽろぽろと落ちた。
「陸、イケそ?」
「アァッ!……誠司さん!」
こんな事もう二度と無いかもしれない。
こんな経験も、もう無いかもしれない。
切なげに詰まるその表情に胸の奥にしまった気持ちが溢れ出してきそうで。
また激しく交わる口付けに強い快感が奥底から一気にドロッと白濁が出てくる。
「んんっ…ん、ん……」
「クッ!」
僕の中がとても熱い。焼けてしまいそうな熱が誠司さんのもので嬉しかった。
たぶん、一生分の運を使い果たしてしまったのかもしれない。
暫く誠司さんは動かないまま、汗だくの僕に何度もキスをして可愛がってくれた。
「口、開けて」
言われた通りに口を開ければソコからずるりと誠司さんがいなくなる。ドロドロのソコをティッシュで押さえ、誠司さんは隣に横になってなると僕の頭を撫でてくれた。
「ごめんね、久しぶりだったから早かった」
「そんな……そんなこと……ないです」
「優しいね陸は」
比べる人もいないんだけどな、なんて思っても言わなかったけど。初めてだから分からない事だらけで、これ以上長い時間あんな事されたなら苦しそうだなとか。
「今日は泊まっていけるんでしょう?」
「いいんですか?」
「もちろんだよ。明日何処か出かけようよ」
「……嬉しい」
それから暫く話して、一緒にお風呂に入ってまたベッドに戻り二人で眠る。
凄く、幸せだった。
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