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帰り道にあるコンビニで、私はココアを、朱音は温かいお茶を買ってゆっくりと話しながら帰った。
「珍しいね、朱音が一緒に帰ろうなんて」
「今日奏くんお休みでしょ?だからいいかなって!あと、話したいこともあったしね」
「奏明が休みって、なんで知ってるの?」
「んー?そんなことどうだっていいじゃん!それよりさ…」
突然朱音が表情を変えた。
「驚かないで聞いてね?あたしさ、妊娠したの」
「え…?にん、しん?」
「そうなのさ」
「え、だ、誰…なの?相手は…」
「それがね、わかんないのよ」
「え?」
私の隣にいるのは朱音のはずなのに、私の知ってる人じゃないみたいに狂気じみた笑顔を浮かべていて…。私の知ってる朱音ならそんなことはしないはずだし、まさか、ね。
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