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お言葉に甘えてメロンパンを頬張る私。それを見て悠吾は笑う。
「メロンパンも本望だな」
「どういうこと??」
「いいから早く食えって」
悠吾は私が泣いていた理由を深くは聞いてこない。いつもそうだ。話したくなきゃ話さなくていいけど、話さないで辛いならいつだって聞くから、って。
悠吾は本当に人を甘やかすのが上手なんだから。
「悠吾、私が泣いてた理由、聞かないんだね?」
「…気にはなるけど、でも、自分から話してくれるのを待ってる」
「そっか…あのね、私奏明と別れたんだよね」
「えっ…なんで?」
「分かんないよ。向こうに急に別れようって言われてさ…酷い話だよね」
「あ、あぁ。あんなに仲良かったのに…」
「私だってなんでか分からないの。それに…」
朱音に聞いた事を全部話した。
大切な幼なじみの緊急事態なのだ。話さない訳にはいかない。
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