謎の自信

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謎の自信

 私はスティールハートの持ち主なのか脳みそに皺が少なく軽量なのか。 え? その両方やないかいですって? え、ええ…まぁ。(テヘペロ) たいていの困難には 「乗り越えられる設定して現世に来とるから大丈夫」 とか 「どうしようもないことなんてそうそうない」 「なんとかなるもんや」 「クヨクヨとネガティヴなシミュレーションしてたらそういう並行現実を引き寄せるんや!」 そう思っている。 父ちゃん(夫)は眉をひそめ、奇妙な生き物を見る様な眼差しを私に向け 「出た…アンタの」 と言いやがります。 2週間ほど前、3回目のコロナワクチンを接種した。 1.2回目はファイザーで3回目だけモデルナ。 副反応出やすい組み合わせやで!と職場で聞かされたが、大丈夫やろ!と特に気に留めることなく 無事に接種を終え帰宅。 数時間後、夕食の片づけを始めたのだが… なんか、ダルい… アカン、めっちゃ調子悪い (←じゃ〇ン子チエのテツ風に) ちょっと待て! も、もしや…副反応っていうやつか? いやいやいや… 認めん!断じて認めんぞ!! ダダダッと体温計を手に取りリビングへ向かった私はソファーで Switchのア〇セウスをしとる父ちゃん(夫)の隣へドカッと腰をおろした。 ピピピピッ! 体温計を見ると 37度7分 そんなはずはない!この私が副反応で熱だと? 体温計をリセットし、もう一度。 ピピピピッ! 37度8分  上がっとるやないかい! 私の体温計を覗き込んだ父ちゃん(夫)はプププッと笑いながら  「アンタ、副反応出て来たな」 チッ!と舌打ちする私の脳内帝国の住人たち。 7bc11c6e-6597-47d4-a362-07f8e6ed1405 何かの間違いだと現実から目を背けた私は数分おきに体温計を計り 絶望する、それを数回繰り返した。 父ちゃん:「そんな立て続けに何回も測ったって意味ないがな。おとなしく寝ときぃや。どうせアンタ、副反応なんかあるわけない、自分だけは大丈夫って謎の自信持ってたんやろ」 父ちゃんの目が笑っとる!ざまぁみろって思ってるに違いない。 クッソー!なんか… 負けた気がして悔しい。(なんの勝負だ…) 数時間後、鼻持ちならない私は38度7分まで、お熱が上昇。 アイス枕と解熱剤のお世話になり2日間、寝込んだのであった。 私の脳内スクリーンはこうだ↓ ほくそ笑み、勝利に酔いしれるモデルナ製ワクチン。 苦しみもがく寝ゾンビ状態の脳内帝国の住人達。 喉元過ぎれば…… というわけで性懲りもなく鈴扇は 「謎の自信」で日々、生きております。 ちなみに! バイク・車を運転する時だけは別。 自分は大丈夫だなんて思っちゃいない。 凶器を運転しているんだと肝に銘じております。 ちょっとは脳みそに皺刻まれてるのよ。笑
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