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『え、なんです?どうしたんです?』 本部から女性の声が遠くからから漏れて来ると。 『えー!日葵さんとこの宵くんが!?え、何その展開、(たぎ)る……』 『滾る……?』 『いやいや!いいじゃないですかデートくらい!善くんのお兄ちゃんのようなものだし親交深めて来てもいいじゃないですか?』 『しかし……』 『19歳でしたよね?もういろいろと察している上で会いに来ているんでしょう?』 ワタシの視界には、ウルウルと目を潤めて欲に耐える善、玄関ではカメラを向いたまま待っている宵。 通信の向こう側からは、溜め息のような音がして――――。 「――宵、確認を取りました。善を連れて外へ出ます」 この日、宵は兄として、ワタシと善と関係を持つ許可が下りた。 「朝霧(あさぎり)(よい)だ。お前の名前は?」 「善だよっ!!ママはね、日葵っていうの!アンドロイドでカッコイイの!」 「よーく知ってるよ。なぁ、日葵ママ?」 玄関先で煽るように首を傾げる宵は、昔と別人じゃないかというくらいチャラくなっていた。 この先が思いやられる。
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