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あの日からさらに4年と少しが過ぎる。
善は6年生、ワタシとのペアリング最後の年となった。
「――宵兄ちゃん!!」
玄関のチャイムが鳴ると、もうカメラを確認できるまでに背の伸びた善が、ワタシの許可など取ることもなく、宵を部屋に招き入れるようになっていた。
子供の成長とは早い。
宵なんてもう、23歳の大人だ。
この前なんてお酒を飲む姿を見せに来たくらいだ。
「よう、善。それと、俺の日葵ママ」
「ワタシはあなたのものではありません」
「それでも俺の中ではもうお前しか考えらんねぇよ」
4年前はチャラチャラとしていた格好が、社会に出ると共に落ち着いた服装となった。
小さな机を囲み、定位置に腰を下ろす宵にハーブティーを出す。
「今ワタシは善とペアリングしているので、ワタシは善のものと言えます」
「過去では俺のものだったってことじゃん。今でも俺のものってことでよくね?提供者に聞いてみ?」
「――誰のモノ、という表現が気に入らないようです。アンドロイドはモノですが、人間相手にその表現は不適切だと」
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