この無限ループからの卒業……出来ると思ったかそいつは幻だ

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そんなことを堂々とのたまう母親に、遂に島ちゃんがぶちギレる! 「お母さん!!そもそもこれは、不倫なんですよ?!お父さんに申し訳ないと思わないんですか?!」 しかし、島ちゃんマザーには何処吹く風。 島ちゃんマザーは、島ちゃんをバカにしたような嘲笑を顔に浮かべると、こう言い放った。 「あんたもまだまだ青いわねぇ。不倫はね、女を美しくしてくれるのよ!」 いやいやマジか。 そんなん聞いたことありませんがな。 けれど、島ちゃんマザーの勢いは止まらない。 彼女は、唖然とする島ちゃんに、更にこう告げてくる。 「それにね、セックスは女性ホルモンを分泌してくれるから!!私はより美しくなれるのよ!私が綺麗でいた方があんたもお父さんも嬉しいでしょう!!」 島ちゃんマザーの衝撃的過ぎる台詞に、もはや誰も言葉が出ない。 不倫トライアングラー達以外を気まずい沈黙が包み込む。 と、それでも――いち早く我に返った島ちゃんが、自分の母親に向け、声を張り上げた。 「綺麗になろうが不倫は不倫です!!」 まぁ、そりゃそうだ。 確かに、不倫は何処までいっても不倫である。 すると、息子のその言葉が地雷だったのか――島ちゃんマザーが急に目をつり上げてきた。 そうして、 「不倫不倫不倫不倫って……!!!皆してそう責め立てるけど、不倫の何処が悪いのよ!!誰にも迷惑かけてないじゃない!!」 と、力いっぱい叫んでくる。 が、島ちゃん――至極冷静に一言。 「いや現在進行形でかかってます僕に」 うん、そうね、そうだよね。 島ちゃん、きっと、このお母さんをどうにかしろって他の上層部メンバーから命令されたんだろうな。 (どうせなら、居ても仕事をしないし……何ならいちゃつきまくって迷惑なだけなので、お引き取り願えないかのぅ) そんな淡い希望を抱く筆者君。 しかし、現実は理想や想像の斜め上だった。 先ほどの島ちゃんの台詞に激昂した島ちゃんマザー。 彼女は怒りで顔を真っ赤に染めたまま、こう吠えてくる。 「何よ?!あんたは私の息子でしょ!親はね、子供には幾ら迷惑をかけたって構わないのよ!!それに、あんたそんな偉そうなこと言ってるけど……そもそも、あんた自体が不倫で産まれた子供なんだからね?!」 (な、な、何だってーーー??!!)
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