カニ雑炊

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「俺、好き嫌いないし、なんでもいい。夏希が作るものだったら」 (なんでもいい?)  なんか勝負を挑まれた気がする。  よし、受けて立つ!  すごく美味しいもの作って、ギャフンと言わせてやるんだから! 「いいわよ。じゃあ、いつにする?」 「いいのか?」  自分から言い出したくせに、びっくり顔の進藤にあきれる。   「じゃあ、やめる?」 「いやいや! 来週は?」 「来週は出張でしょ?」 「そうだった。じゃあ、再来週!」 「わかった」   尻尾を振り出しそうな顔で笑う進藤は、男のくせに可愛らしい。ムカつく。  私は彼の顔から目を離して、至福の雑炊に戻った。
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