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いい呑みっぷりだなと笑って、進藤がおかわりをくれる。さらに、甲羅にもお酒を補充して、甲斐甲斐しい。
(今まで誤解してたけど、進藤、結構いいヤツじゃない?)
「かんぱ〜い!」
進藤のお猪口にも甲羅酒を注いで、また呑み干す。
なんだかふわふわしてすごく楽しくなってきた。
暑くなって、カーディガンを脱ぐ。
「進藤〜、おかわり〜!」
「な、夏希? もう酔ったのか?」
機嫌よくお猪口を差し出したのに、今度は注いでくれない。ケチ。
しょうがないから、自分で注いで呑む。
「おい、もうそろそろやめといた方が……」
「おいしい〜、たのしい〜、ねー、進藤?」
腕を掴んできた進藤の肩をペタペタと叩く。
お猪口を取り上げられた。
「う〜、ケチ。でも、いいや〜」
カニをたらふく食べて、美味しいお酒が呑めて、幸せだから。超ご機嫌。
お礼にぎゅっとしてあげる。
驚愕の表情の進藤がおもしろくて笑う。
「きゃはは、なんで、そんな顔してるの〜?」
頬を掴んで近くで見て、またくすくす笑った。
笑いすぎて、グラッとして、進藤にしがみつく。
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