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「雑炊はあとで作る! それより、お前、二度と俺以外の前で酒を呑むなよ?」
「あとで?」
私の怒りは彼の言葉で一瞬にして霧散する。
(雑炊できるの?)
思わず、顔がほころぶと、ほっぺを摘まれた。
「お前、そんな可愛い顔してもダメだ! 自分がなにやったのか、覚えてないのか?」
「なにかした? 甲羅酒を呑んだところまでしか覚えてないんだけど」
進藤はガクッというように私の肩に顔を埋めた。
「……抱きついてきたり、脱ぎだしたり、す、好きだと言って顔をすり寄せてきたり、可愛すぎて死ぬかと思った」
「はあ?」
ボソボソ告げられた言葉に、耳を疑う。
(そんなの覚えてない! っていうか、酔ってたとはいえ、そんなこと本当にした? カニ愛を語ったような覚えはぼんやりあるけど)
首をひねっていたら、ふいに進藤は顔を上げて、じぃぃっと私を見て文句を言った。
「なのに! 俺をさんざんその気にさせておいて、お前はあっさり寝たんだぞ? 取り残された俺の気持ち、わかるか!?」
思い出したらムラムラしてきたと進藤は言い、いきなり押し倒された。すぐにヤツの唇が下りてくる。
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