雪山での一夜から始まるような、始まらないようなお話。

カニ雑炊

「責任取れよ……」

　口がくっつく直前にそうささやいて、進藤は問答無用で私の唇を貪った。
　同時に愛撫も始まる。

　胸を捏ねられ、薄いＴシャツ越しに立ってきた突起をカリカリと爪で擦られる。もう一方の手はわき腹をスーッと撫でて、お尻を揉んだかと思うと前に回ってきて、指で割れ目を辿られる。

「んんっ、ん、ん～～ッ」

　もうヤツは私の弱いところをしっかり把握していて、的確に快感を与えてくる。
　あまりの気持ちよさに為す術もなく喘いだ。

　擦る指先からくちゅくちゅと恥ずかしい水音がしてきて、進藤はにんまり笑った。

「こないだ気に入ってたやつをやってやるよ」

　パンツが中途半端に膝まで引き下ろされて、なに？と思っている間に、膝裏を押されて、腰が宙に浮く。
　まるでパンツで脚を拘束され、脚でバンザイをしているような変な格好。

「ちょっ……ああッ！」

　恥ずかしい姿にさせられて、抗議しようとしたら、いきなり蜜口に舌を入れられた。
　まだ慣らされていないところでうねうねと動く舌の感触に、ビクンと身体が反応して、息が詰まるような快感を覚えた。