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最後にチュッと唇にキスすると、進藤は私から出ていった。
まだぐったりしている私を拭いてくれて、進藤は私の頬を撫でた。甘ったるい顔をしている。
「雑炊作ってやるから、しばらく休んでろよ」
「……うん」
布団を掛けてくれて、進藤はシャワーを浴びにいった。
(また、やってしまった……)
まだざわつく身体を持て余し、ぼーっと考える。
この間、『ダメな理由を言ってみろよ』と言われて、返せなかったから、ちゃんと答えを考えていたのにな。
(進藤が気持ちよくさせるから悪い!)
そうだ、ぜんぶ進藤が悪い!
本当に見境ないんだから!
(私じゃなくてもいいくせに)
常に、ゴムの準備はバッチリな進藤。
いったいどれだけ手慣れてるのよ。
私はふてくされて、布団を頭からかぶった。
しばらくすると進藤が戻ってきた気配がした。
「夏希もシャワー使うか?」
「うん」
昨日、お風呂に入りそびれたし、身体を綺麗にしたい。
(そういえば、その状態でペロペロ舐められたのよね……。進藤のバカッ)
かあっと顔が熱くなったけど、布団をかぶっていてよかった。
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