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「やっぱり…返しましょうよ…」
「今更何を言い出すんだ。いくら出したと思ってる!」
「だって本当は…私たちの子じゃないじゃない…」
「お前だって喜んでただろう!それに、どんな子だって構わない、と…」
「そうだけどっ!でも…あの子は――」
拓也が夜中に目を覚ますと、珍しくリビングの電気がついていて両親の低い声が聞こえた。内容を耳が拾ってしまう。続きを聞くのが怖くて咄嗟に部屋に戻り布団に潜った。
まさか…父さんと母さんの子どもじゃないなんて嘘だろ!?どこか、おかしかったか?そんなはずない!僕は…捨てられるのか?そんなの嫌だ!何とかしないと!
拓也の中で、ピピピピピピピピーー!と聞いたことのない高音が鳴り響いていた。
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