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「竜崎さん……⁉︎」
俺が部長へ自分の意見をぶつけることについては予め竜崎さんにも伝えてあったし、だからこそギリギリまで口出しせずに見守ってくれていた。
でもまさか、彼自身も部長とぶつかりにいくなんて思いもしなかった。
これじゃあ、俺の番じゃなくても昇進に影響が出てしまうんじゃないかと不安になるも……庇ってくれたことを、嬉しく思ってしまった。
「お前ら……っ」
一方、部長の怒りがピークに達したようだ。
「だったら仲良く、二人揃ってクビにしてやるよ! 俺をバカにしたことを後悔しろ! やっぱりオメガも、オメガの番になる奴も、バカで使えない奴ばっかりだな!」
部長からそう言われた直後、社員デスクの方からガタン!と誰かが勢い良く立ち上がる音が聞こえた。
振り返ると、立ち上がっていたのは有也だった。
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