Five

22/22

2222人が本棚に入れています
本棚に追加
/113ページ
その後もう一回シた後、ベッドの中でお互いに身体を寄せ合った。 累さんの体温が、とても心地良い……。 ずっとこうしていたいなと思っていると、彼の指先が俺の首筋にそっと触れた。 「竜崎さん?」 「あ。名字呼びに戻ってる」 「えっと……累さん」 「うん。あのさ、啓人。俺達、三月までに番う必要はなくなったわけだけど…… それでもやっぱり、次の発情期に啓人のここ、噛んでもいいか?」 ここ、というのは累さんが今触れている、俺の首筋のことだろう。発情期中のオメガの首筋をアルファが噛むと、その二人は番となるーー。 「次ですか?」 「まだ早い? 俺はいつまでも待つけどな」 優しく微笑む累さんに、胸がどこまでも高鳴ってしまう。 「……嬉しいです。約束ですね」 「ああ。……楽しみだ」 「俺もです。あ、でも子供はもう少し先でいいですか? 今はまだ仕事を頑張りたいので」 「子供?」 「え、あっ、いやっ⁉︎」 し、しまった!子供のことなんて別に何も言われてないのに、先走って変なことを言ってしまった……! 「す、すすすみません! 何言ってんだって感じですよね……!」 慌てふためく俺に、累さんはからかうこともなく微笑んでーーでもどこか真剣な顔でこう言った。 「可愛いだろうな。啓人似の子」 「え⁉︎ えっと……俺は累さん似の子がいいです!」 「はは。いつか……本当に楽しみだ」 「はい……っ」 番になること、子供を育てること。他にも楽しみなことが、この先たくさんある。 あなたとこれからも、幸せな未来を歩んでいきたい。 ーーずっとずっと、大好きです。 これからもよろしくお願いします。 *End*
/113ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2222人が本棚に入れています
本棚に追加