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その後もう一回シた後、ベッドの中でお互いに身体を寄せ合った。
累さんの体温が、とても心地良い……。
ずっとこうしていたいなと思っていると、彼の指先が俺の首筋にそっと触れた。
「竜崎さん?」
「あ。名字呼びに戻ってる」
「えっと……累さん」
「うん。あのさ、啓人。俺達、三月までに番う必要はなくなったわけだけど……
それでもやっぱり、次の発情期に啓人のここ、噛んでもいいか?」
ここ、というのは累さんが今触れている、俺の首筋のことだろう。発情期中のオメガの首筋をアルファが噛むと、その二人は番となるーー。
「次ですか?」
「まだ早い? 俺はいつまでも待つけどな」
優しく微笑む累さんに、胸がどこまでも高鳴ってしまう。
「……嬉しいです。約束ですね」
「ああ。……楽しみだ」
「俺もです。あ、でも子供はもう少し先でいいですか? 今はまだ仕事を頑張りたいので」
「子供?」
「え、あっ、いやっ⁉︎」
し、しまった!子供のことなんて別に何も言われてないのに、先走って変なことを言ってしまった……!
「す、すすすみません! 何言ってんだって感じですよね……!」
慌てふためく俺に、累さんはからかうこともなく微笑んでーーでもどこか真剣な顔でこう言った。
「可愛いだろうな。啓人似の子」
「え⁉︎ えっと……俺は累さん似の子がいいです!」
「はは。いつか……本当に楽しみだ」
「はい……っ」
番になること、子供を育てること。他にも楽しみなことが、この先たくさんある。
あなたとこれからも、幸せな未来を歩んでいきたい。
ーーずっとずっと、大好きです。
これからもよろしくお願いします。
*End*
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