動物のように※

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動物のように※

ジュリアンが僕の汗ばんだ身体を宝物の様に、崇める様に指先で撫でていく。僕の脇腹に残った傷の上は殊更ゆっくりと確認する様になぞっていく。僕は先程の気忙しい閨の名残で身体はまだ熱くて、ジュリアンの指先の刺激で身体を震わせながらもジュリアンの好きにさせていた。 ほんの一刻ほど前に、僕も待てなかったけれど、ジュリアンは、増して待つ気などさらさらなくて、清浄の魔法をかけるとあっという間に衣装を脱がされてしまった。 こちらの世界に戻る時に、神に願うのだからと家族に言われて、どうしてもジュリアンの元に戻りたかった僕は神事に着る袴姿で祝詞を唱えたんだ。明らかに違和感のある格好だったせいか、屋敷にジュリアンと戻った際も執事の動揺は手に取るようだったし、色々説明もしたかったけれど、それは出来なかった。 王都から戻る馬車の中で僕たちは息をするか、口づけるか、そのどちらかしかしていなかったし。ジュリアンも屋敷に戻るや否や執事に一言、二言の残すと、僕を抱き抱えて部屋に篭ってしまったのだから。扉が閉まる前の執事の心配気な顔が、一瞬僕を不安にさせたよね。 もしかして僕、監禁される?と思ったのはあながち間違ってなかったりして…。はは、は。 それでも僕は本物のジュリアンの体温、肉体、匂い、時折金を感じる瞳の色、綺麗な銀色の髪の手触り、全てが愛おしくて、貪る様にジュリアンを喰らい尽くしたかった。 久しぶりの二人の閨は、辛かった時間がそうさせるのか、只々ひとつに溶け合いたかった。僕たちは愛撫もそこそこに、ひとつになった。けれど3ヶ月ぶりの僕の身体はすっかり狭くなっていて、僕の呻きで察したジュリアンが、慌てて閨の魔法をかけたのはどれだけ僕たちに余裕が無かったかわかる話だ。 閨の魔法で身体が緩んだ僕は直ぐにジュリアンを受け入れて、僕はジュリアンの名前しか呼べなくて。ジュリアンも僕の名前しか呼ばなくて。僕は自分の身体の気持ち良さをあっという間に掘り起こされて、攻め立てられて、嬉しくて、気持ち良さが辛くて、涙を零しながら、ジュリアンを感じた。 僕たちは我慢することもなく、動物の様に貪りあった。僕は全然持たなくて、ジュリアンに激しく揺さぶれる中で何度逝ったのか、逝かなかったのか訳が分からず、痺れる快感に投げ出された。 ジュリアンが僕の中で逝った時、僕は身体を震わせながらジュリアンの肩に歯を立てていた。こんな事一度もしたこと無かったのに、僕は本当に動物になってしまったと、思わず微笑んだ。 そんな僕にジュリアンは甘く口づけると言った。 「さぁ、シンをもっと感じさせてくれ。」
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