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 魔武器精製が終わり、歴史、国語の授業も過ぎ(寝てたから、何をしたかは分からない)、昼休みとなった。 「レント~、ユリア~、一緒に食べようぜ!」  授業が終わるなり、購買で買ったらしい焼きそばパンとメロンパンを持って俺達の席に駆け寄ってきたのはロリー・トナリア。ツンツンの茶髪の男子だ。地味につり目だな。俺の親友だ。  ちなみに、魔武器精製のとき、彼がいなかったのは、ただ単に寝坊して来ただけだ。確か、歴史の授業の後に来た。 「いいぞ。じゃあ、椅子を持ってこいよ」  俺が言うと、ロリーは椅子を取りに戻りに行った。その間に、俺達は机を合わせて昼食の準備をする。  ロリーが戻ってきたところで、俺達は食事を始めた。  周りもそれぞれ昼食を開始している。人によっては、サラダのみの人や、おせちみたいなのを一人で食べている人もいる。うん。被っている人が一人もいない。  さあ、ここで俺達のメニューを紹介しよう!  まず、ロリーはさっきの通り、パン2つ。  ユリアは手作りの和食の弁当。生姜焼きが美味しそうです。  俺は手作りだが…おにぎりが2つのみ。中身はツナマヨとおかかだ。 「そういや、今日、魔武器精製をやったんだろ?お前らは何が出来たんだ?」  焼きそばパンを開封しながらロリーは俺らに尋ねた。 「私は羽根ペンね」 「俺は木刀」  二人で同時に答える。 「へえ〜。羽根ペンとは?」  訝しげに尋ねるロリーにユリアはバッサリ一言。 「羽根ペンよ」  …説明するのが面倒なんだな。答えてすぐに生姜焼きを口に入れている。 「…で、木刀は?殺傷能力あるのか?」  話の矛先がこっちに来た。 「正直分からん。でも、一応あると…は…思う…」  語尾が段々と小さくなるのを感じながら答える俺。 「ま、模擬戦で見ればいいか。面白いことを期待しているぜ!」  そういや、次の時間は模擬戦だったな。  よし、頑張るか。
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