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さあ、やって来ました!模擬戦タイム!
俺達は今、巨大な闘技場の入口付近で先生の話を聞いています。
「それじゃあ、模擬戦を始めたいと思います。ルールは、片方が戦闘不能になることで終わり、僕が危ないと判断した場合は止めて引き分けだよ。出席番号順に呼びますので、呼ばれたら来てください。じゃあ、早速、一番のアイネ・マリトワさんと二番のイトワ・コール君」
「はい!」
「御意」
一番の女子と二番の男子と先生が闘技場の真ん中で試合の準備をする。俺達は、それを横目で眺めながら観客席の方へ移動した。
ちなみに、この観客席、ちゃんと結界が張ってあるから、とても安全だ。
「それじゃあ、始め!」
「スター!」
「ハット!」
先生の掛け声と同時に二人は魔武器を出した。えーっと?マリトワさんの方は、雫がモチーフの杖で、コール君のは…シルクハットだな。
「アクア・サギッタ!」
普通より数倍強い威力で魔法を放つマリトワさん。魔武器の能力だろう。数十本の水の矢が放たれる。
「それ!」
それに対し、コール君はシルクハットから大量の紙吹雪らしきものを出した。
紙吹雪は一瞬で鋭くなり…手裏剣のようにマリトワさんの方へ飛んでいった。
「ほえええ…」
大量の紙吹雪は、半分は水の矢と相殺されたものの、もう半分はしっかりと襲いかかる。四方八方から来る危ない紙吹雪に、マリトワさんは、
「アクア・パリエース!」
半円球型の水の壁を自分を中心に展開し、紙吹雪を防いだ。
そして。
「アクア・フルークトゥス!」
「うおっ!こ、降参…ブクブク」
一瞬で大波を出し、無防備なコール君はなすすべなく呑み込まれた。
「終了!勝者、アイネ・マリトワ!」
こうして模擬戦は進んでいく。
…そういや、魔法について説明しなくてはだな。
魔法は、火、水、土、雷、風の基本属性と、光、闇、氷、花、嵐の特殊属性、稀にある、希少属性がある。希少属性は、基本属性、特殊属性に含まれない属性は全てだな。大体一人2つ持っている。
で、魔法の難易度は、低い方から、低級、中級、高級。低級は、一般人でも殆どが誰でも出来て、高級になると、国の魔法使いにならないと出来ないとか。ちなみに、さらに細かく分けることが出来て、その場合は、♡、♧、♢、♤になる。例えば、一番低いと『低級♡』と表される。
魔力量は、俺達の年代の平均は5800、今の世界最高が968000らしい。魔力がなくなると、気を失い、最悪死に至るという。魔盲という人もいるが、それは魔力が無いのではなく、魔法が使いこなせないということ。努力すれば、魔盲ではなくなれる。
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