サンソン・フランソワ

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サンソン・フランソワ

サンソン・フランソワは僕の大好きなピアニストの一人です。 僕をショパン狂にしたのは彼です。 リアル友人で現在はプロのピアニストとして活躍している T 君が東京芸大生だった頃のこと。 僕は彼にピアノを習っていました。 彼は『へ~んしん(笑)』シリーズに登場する藤木のモデルになった男。 https://estar.jp/novels/25893912 女遊びは激しかったがピアノの腕は確かだった! その T 君が 「のお手本として最適なのはサンソン・フランソワ!」 と紹介してくれました。 一度、聴いて! もう、夢中になりました。 それ以来、僕は毎日、サンソン・フランソワを何度となく繰り返して聴いてきました。 彼の創り出す音楽で、僕の魂はショパンに急速に近づきました。 こんなことを言うと・・・狂気っぽいですが・・・僕は サンソン・フランソワの描き出すショパンを愛するがあまり、その愛を貫くために以来何年も他のピアニストが弾くショパンを聞かずに過ごしました。 というより、彼を超えてショパンの魂を描き出すピアニストに出会えなかったのです。 次のページで紹介するピアニストが登場するまでは! サンソン・フランソワの演奏の中でも特にお勧めなのはノクターンです。 YouTubeで検索するなら 【サンソン・フランソワ ショパン ノクターン】 で、いくつかの動画が表示されます。 Chopin - 19 Nocturnes + Presentation ↑↑これは19曲収録されていますが、音質的には一番良いかも。 この動画の初めの一曲『ノクターン1番』を聴くだけで、研ぎ澄まされた哀愁を繊細に描き出すアーティストの人間性を味わうことができると思います。 お気に召しましたら、お時間がある時、ぜひ19曲すべて聴いていただきたいと思います。 僕が特に大好きなのは 13番 Op48/1 です。 画面右端のマークをクリックすると一曲ごとの曲名と時間が表示されていますので、そこから簡単に13番に飛ぶことが可能です。 2年前からこの曲にハマって手を骨折するまでは夢中に練習していました。 多分、リアルでそれを見たら、ただの暗い男です。 何を考えてるのかわからない傷つき疲れた暗い取り付く島のない人間です。 それ以上でも以下でもない僕です。 理由などないのです。 この曲を弾いていると落ち着くんです。 言葉にならない感情のすべてを曲が語り切ってくれる。 生身の僕は、こんな音楽でできています。 山や川や海へ出かけて泥まみれになっている野性人の中身は、恥ずかしいくらいシャイです。
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