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ほんのちょっと身体を動かしただけなのに、乳首からビリッと電気が走るみたいな快感に全身を侵されて、日和美は懸命に口を押さえながらその感覚に耐える。
(……もぉ、ヤ、ぁッ……、んっ。……いっそのこ、とガバッと飛び起きて、現、状……を打破っ、した方がい、ぃんじゃない、のっ?)
頭の中で考えている思考ですら、敏感になり過ぎた身体のせいで途切れ途切れ。
息も絶え絶えな日和美は、トロリと下着を濡らすあってはいけない状況に涙目になった。
全くの一人ならば濡れた下着を取り換えるのだって問題ないはずだ。
でも、今ここには信武がいるわけで――。
朝っぱらからパンツを履き替えたことに気付かれたりしたら、何を言われるか分かったもんじゃない。
不破と同衾してしまった時ですらこんなことにはならなかったのに。
(全部全部胸に手なんて置いている信武さんのせいだ!)
そう思って意識すれば、お尻の辺りに固いモノが当たっている気もするし。
それが、男性にはどうしようもない朝の生理現象だと頭では理解できていても、身体が勝手に良からぬことを考えてしまう。
背後の男とそういうことを致す気がない身としては、本当に最悪な状況だ。
(うー。絶対絶対、三、二、一で飛、び起き、……る!)
日和美がそう決心をして心の中で三、二……とカウントダウンを開始したと同時。
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