【スタ特1】お仕事、煮詰まっちゃった?

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信武(しのぶ)っ、お願……っ」  切ないくらいにキュンキュン(うず)く胸の(たかぶ)りをいじめて欲しいとおねだりしようとしたら、リビングの方から『明けましておめでとうございます!』と言うテレビの声が微かに聞こえてきた。  途端、チュッと私の舌先を優しく吸い上げて、信武がキスを(ほど)いて身体を離してしまう。  中途半端に情欲の火を(とも)された私は、唇を濡れ光らせたまま、呆然と彼を見上げて。 「明けましておめでとう、日和美(ひなみ)」  ニコッと、みたいな人畜無害な笑顔を向けられても納得いくわけがない!  ムゥーッと唇を突き出したまま「……ざいます」と小さく返したら「機嫌悪いな?」とキョトンとされて。  そんな顔してるけど、不機嫌の理由、絶対分かってるよね⁉︎と恨めしく思わずにはいられない。
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