Prologue

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「だっ、大丈夫です! 貴方をこんな道端で気絶させちゃった責任は私にあるんですもの! きっ、記憶が戻るまでの間、責任を持って面倒見させて頂きます!」  とりあえずは病院へ!と眼前の男性の手を握った日和美(ひなみ)の手を、大きくてふんわりとした手のひらが包み込んでくる。 「有難うございます……」  その言葉に「うんうん」と頷きながら、日和美は彼の柔らかな手は労働者のものではないな?と思って。 「(まっか)せなさぁぁぁーい!」  ギュッとその手を握り返しながら、男の王子様みたいにふんわりした見た目から、どこぞの国のプリンスか、はたまたどこかの大金持ちの御曹司様かも!?と勝手な期待に胸を膨らませたのは日和美だけの内緒だ。
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