809人が本棚に入れています
本棚に追加
/41ページ
「ごめん、僕はずるいから…最初からこういうつもりで、ここに連れ込んだ。死にたいほどに傷ついている君を……ずっと好きだった君を…どうにか手に入れたくて、提案なんて言って連れてきた」
「……好き……?」
「死ぬくらいなら…君を僕にちょうだい。必ず、大切にすると約束するから」
両手を絡めて、そっと顔を寄せて――、
その言葉を最後に、彼女の唇を塞ぎ、僕たちはシーツの波に沈み込んだ。
クールだとか、無表情だとか、
よく何を考えているのかわからないと言われる僕だが、
彼女の初めて見せる表情に、
初めてあげる甘い声に、
これ以上無いくらいに余裕を失い、行為に溺れた。
ずっとずっと欲しかった人
「……強引でごめん……でも、止まんない。君が欲しくて止まんない――」
腰を打ち付けるたびに、彼女が乱れるたびに、この行為が現実だと思い知り、欲が止まらない。
最初のコメントを投稿しよう!