あの日のこと

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「ごめん、僕はずるいから…最初からこういうつもりで、ここに連れ込んだ。死にたいほどに傷ついている君を……ずっと好きだった君を…どうにか手に入れたくて、提案なんて言って連れてきた」 「……好き……?」 「死ぬくらいなら…君を僕にちょうだい。必ず、大切にすると約束するから」 両手を絡めて、そっと顔を寄せて――、 その言葉を最後に、彼女の唇を塞ぎ、僕たちはシーツの波に沈み込んだ。 クールだとか、無表情だとか、 よく何を考えているのかわからないと言われる僕だが、 彼女の初めて見せる表情に、 初めてあげる甘い声に、 これ以上無いくらいに余裕を失い、行為に溺れた。 ずっとずっと欲しかった人 「……強引でごめん……でも、止まんない。君が欲しくて止まんない――」 腰を打ち付けるたびに、彼女が乱れるたびに、この行為が現実だと思い知り、欲が止まらない。
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