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「………」
今にも話し出しそうな雰囲気なウエイターだが何も言わない。
「姉ちゃん、聞こえてるかー?」
「さちよっていうばあちゃん知らないか?」
「………」
まだ何も言わない。
「おい、聞こえてんのかぁ?」
痺れを切らした男はウエイターの胸ぐらを掴み言った。
「だから、さちよっていうばばあはここの店の常連なのかって聞いてるんだよ。」
「さちよさんはこのお店の常連さんです。もうこの店にいますよ。」
ウェイターはやっと声を発した。
「ふざけてんじゃねぇぞ!この店に俺ら以外いねーじゃねえか!!」
「そうだよ、てめえ頭おかしいんじゃねえか?」
「だーかーら目の前にいるじゃないか。あたしがさちよだよ。」
さっきまでとは打って変わり不敵な笑みを女は浮かべていた。
「ばっかじゃねえの?」
「何言ってんだ?」
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