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「聞いてない。」
「はぁ?」
真顔で返した芽依に怒りたくなる颯馬だったが、彼女の視線の先にある人を見て状況を理解する。
「話しかけるべきだと思う?」
「まぁ、大丈夫ではないだろうな。」
颯馬もやっぱりそう思うかと話しかけることを決意する。
「これ使って下さい。」
と恐る恐る芽依はハンカチを差し出すと泣いている女の子は
「っく、あり、がとっ、ございます。って、芽依様??使えません。」
「遠慮しないでください。」
ハンカチを押し付ける。すると女の子は芽依のハンカチで目を拭いた。黒髪がお尻につきそうなぐらい長く、色白で二重な女の子。見た感じ芽依達よりは年下に見える。
「お茶でも飲んだらどうだ?生徒会室来いよ。」
芽依の後ろからひょこりと姿を現すとそう颯馬は言った。
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