![04deb2a0-ea93-42bc-936b-aae83df0f802](https://img.estar.jp/public/user_upload/04deb2a0-ea93-42bc-936b-aae83df0f802.jpg?width=800&format=jpg)
ポタッ。ポタッ。8時間位かけて水出しコーヒーが静かに落ちている。
今月の新作デザートを考えなくっちゃ。料理が得意じゃないのにカフェや
雑貨の店がやりたくって、いや自分の居場所が欲しかっただけ。
ここの場所に決める迄、10年程の月日がかかった。
都心で働いた後に、ふたたび生まれたこの町に戻ってきた。
都心では、地下鉄の階段を上ると街の灯りが煌々と輝いている。
疲れた体もフラッと立ち寄ったコンビニのスイーツでこの日の
何もかもをご和算にしてくれる。
この町は、街灯が少ない。暗い。同じ世代が購入した建売住宅に
住む住人達は一斉に足並みを揃えて高齢と化した。
襲いかかってくる高齢者達。
まだまだ、働き盛りなのに体の重さが漬け物の重し石の様に
襲いかかってくる。
この町をなんとか、いやここの場所だけでも。
開店前の準備中はどうでも良い事をあれこれ考えている。
頭の休む暇もなく、よく疲れないものだ可哀そう。と思いながらも
くだらない事を日々考え妄想族となっている。
唯一、最近先輩が仕事の合間に流してたブルーノマーズを
すっかり気に入り耳に心地よい。
「Leave the Door Open」
さあ、扉を開けよう!
最初のコメントを投稿しよう!