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「隆ちゃんがね、面白かったんだ。学校に来た時からさ、この人こんなとこまで来て何やってるんだろって思ったんだよね。よっぽど友だち思いだろうに、僕が彼のこといじめてるの見て興奮しちゃったりして。……してたよね? で、エロくなってるくせに、助けようとしてまた頑張って声かけてあげてたでしょ」
平沢の心にはもう届かなかった俺の声。こいつは冷静に聞いていたのか。
ちぇっ。なんでこう、恥ずかしいとこばっかり持っていくんだ。
「あのまま二人でホテル行って、また離れたらそれで完了、人生終了。ま、メンタルな病院行くにしても高校生男子とヤリまくったなんていいづらいからさ、行くのはギリギリで相当なダメージにはなるよね?」
いたずらを画策する子供のような軽さで言う。
「でも、どっちにしてもさ、隆ちゃんきっと勝手に責任感じて落ち込むんだろうな、それってつまんないなって。……つまり、彼をどうこうする執着より、隆ちゃんへの興味が強くなった、ってこと」
「へ。俺が落ち込むと、つまんねえのか」
「うん。落ち込むと話もしなくなりそうじゃん。僕の顔も見たくないだろうし」
「別に、今でも見たくねえよ」
「あら残念。結構評判いいんだけれど」
「ちぇっ。じゃあ、平沢の話のついでで聞かせてもらうぞ。さっきの続きだ」
「なあに」
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