11人が本棚に入れています
本棚に追加
歯を食い縛りながら、激痛に耐えるッ
くッ、刻印ってこういうことだったのか…
やっと、熱せられた鉄が離れて
床の上に放り投げられ
俺は床に叩きつけられた…
俺
アーダベルト・クレスティン
「くッ…ハァハァ…(汗」
俺は右腕に刻まれローマ字と数字を
かすんだ目で見つめる…
フレイル・エディス
「ァアアアッ!」
エディスの叫び声が聞こえたあと
俺の隣に…投げ飛ばされたエディスが倒れこんできた
俺
アーダベルト・クレスティン
「え、エディス…大丈夫か…」
乱れた呼吸を整えながら
倒れたまま、エディスを見つめる…
フレイル・エディス
「ぅう…ハアハア…
な、なんとか…大丈夫…」
無理矢理、立たされた俺達は
支えられつつ廊下を歩かされた…
今度は俺達をどこに連れていく気だ
もういやだ…帰りたい……
父さんと母さんは無事なのだろうか…
でもまあ…猟師の父さんのことだ
きっと、しっかり…
母さんを守ってくれてるはずだ。
薄れ行く意識の中、廊下をどう歩いたのか
見覚えある金網の扉が
たくさんある場所にたどり着く…
俺
アーダベルト・クレスティン
「こ、ここは…」
開かれた金網の扉
そこに俺達は押し込まれた…
フレイル・エディス
「おれら、戻ってこれたんだね…」
床に投げ飛ばされた俺達
それぞれベッドの上に這い上がって…
そこで…俺は力尽きた…………
最初のコメントを投稿しよう!