投稿作品集：短編小説中心

だろうか

晴れだろうか。
くもりだろうか。
雨だろうか。

明日になったら、

晴れだったら、ぽかぽか さんさん、
お日さまといっしょに おさんぽ。
くもりだったら、ひつじ雲を数えて、
ひこうき雲にそって お空にお絵かき。

雨だったら、長ぐつはいて かささして、
水たまりをぴょんと とびこえよう。
雪がふったら、雪うさぎに雪だるま、
いっぱいいっぱい 作りたいな。

だけど、
毎日、カンカン ギラギラお日さまや、
毎日、どんより  黒い雲や、
毎日、ずっと雨や雪は いやだなあ。

晴れたり くもったり 雨だったり。
ずっとおんなじ 日なんてない。
明日は どんな日に なるのだろうか。

おはよう おはよう。
ニコニコ お日さまのような あの子。
もくもく 入道雲のような あの子。
しっとり うるおいの雨のような あの子
白雪のような あの子。

みんな みんな どこか
ちょっとずつ ちがうけれど、

毎日、お日さまからも かくれんぼしたり、
かくれんぼさせられたり、
毎日、しくしく泣いたり、
泣かせられたり、
毎日、かみなり落としたり、
落とさせられたり、
毎日、心がチクチクしたり、
させられたり……

そんな毎日よりも、
青空をかけぬける風のように、
雲のすきまから お日さま のぞくように。
お日さま出ているのに 雨がふって、
にじが空にかかるように、
心はずむ 天気のような、
気持ちでいたい。

心はずむ 天気のような、
気持ちにしてあげたい。

だろうか だろうか。
明日の 明日の その先の明日。
わたしは  どんな 大人に
なれるのだろうか。
あなたは どんな 大人に
なるのだろうか。
遠いだれかさんも どんな 大人に
なるのだろうか。

だろうか だろうか。
明日の 明日の その先の明日。