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覚悟を認めてもらえたようで少し嬉しくなった私は、表面上は落ちついた表情で頷いた。
でも、母の言葉には続きがあった。
「……美那には可哀想なことをしましたけど、ノースランドの次期社長の妻なら、あの子に相応しいでしょう。
そして、結婚したとしても、貴女が美那の姉というのは変わりませんから、今まで以上に思いやりを持って支えるように」
一度下を向いた。やっぱり母は美那が一番なのだ。
嫁いだら、夫の家に従うのが当然といつも話すのに、それ以上に、妹への配慮を求めてくる。
でも、反論できない。
社長になるなら、このくらいのことを我慢できなくてどうする、という言葉を心の中で何度も繰り返した。
なんとか不満を抑えつけた私は黙って頷いた。
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