第二章 波乱の顔合わせ

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 「過ぎたお言葉ですわ。  この子は後継として努力してますから。  でも、美那は国立大学で経済学を学んでますから、絶対に高桑さんの助けになる娘になると思いますわ」  私を少し()めるのは、美那がそれ以上だと言いたいから。  高桑家の人たちの前だから余計にこらえないとならないけれど、母から純粋に褒められる日は来ないのだろうと思う。  そう思うと、顔合わせが(つら)くなる……  室内に微妙な沈黙が落ちた。テーブルの後ろに下がったままの私をちらりと見て、英彦さんが言葉を掛けてきた。  「うちの庭をご覧になりませんか。今はリンドウが綺麗なんです。  ……央司(おうじ)は佳織さんとゆっくり話したいでしょうし、私も美那さんと少し話したいですから」  空気を読んだ発言に、高桑のご両親がホッとしたように賛成してきた。  「リンドウだけでなくて、コスモスやシュウメイギクも綺麗なんです。  佳織さんや美那さんに見ていただきたいわ。  息子たちに案内させますから」
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