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母とは違って、高桑のお母さまは、あまりお嬢さまという感じではない。
高桑グループは、彼女が嫁いでから創業しているので、一般の家の出身でも当然だ。
それでも、顔合わせを無事に済ませたいと思うから、提案はありがたい。
英彦さんは美那に手を差し伸べている。妹も内心はともかく、表面上は素直に手を取られている。
央司さんも、隣りに来て立たせてくれた。
「母の自慢の庭なんです。
……佳織さんは花は好きでしょうか」
引っ込み思案にも感じられる央司さんは、未来の夫というより弟という感じだ。
でも、彼は私よりも一歳上。
頼りない雰囲気は少し心配だけれど、婿入りしてから経営に余計な口出しをされるよりも、ずっといいと思い直した。
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