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17 years old
「二郎ちゃん!行ってきまーす!」
川沿いの堤防に沿ってに真っ直ぐに伸びた道を自転車で走っていれば、整備されたウォーキングロードを競歩並みの速さで散歩する祖父の姿。
日課となっている毎日の散歩は、その日の気分によってコースは変わるが毎日10000歩が目標だそう。
せっせと散歩で貯めたポイントで日用品やらコンビニスイーツやらと交換している強者お爺ちゃん。
この日は散歩仲間がいたようで3人でスタコラ歩いている。
大きく手を振れば、3人揃って手を振りかえしてくれるが足は止めない。
そんな祖父達を見ていれば笑顔になれる。
よし、行くぞ!
気合いを入れてペダルを力強く踏む。
ワイヤレスイヤホンからは大好きな曲が流れてくる。
口ずさみながら学校までの道を走った。
もうすぐ夏休みを迎える7月初め。
カラリと晴れ渡った青空に夏のはじめに相応しい清々しい暑さ。
ベタッと肌にまとわりつく暑さがやってくるのはもう少し先だろう。
私が通う高校は自宅から自転車で20分の距離。
割と校風が自由だったみたいで個性的な子達が多い。
国立大学への進学率はそこそこあるらしく、2年の進級時には進学希望先が国立大学か私立大学かでクラスが分かれる。
私は大学進学にそこまでの強い希望はなかったけれどそういう環境に入れば当たり前のように進学を考えるようになるわけで、
《頑張れば地元の国立大学》と1年の担任には言われた。
家から通えればどこでも良いんだよね。
学費が安いのは国立だけれども、私立の方が近いし自転車で通えるからそこで良いのじゃないかと思っている。
奨学金で通いたいからバイトもしたいしね。
そこの推薦が貰えるようにしなきゃね。
この日も強制参加の課外授業を終えると1番に教室を飛び出した。
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