25人が本棚に入れています
本棚に追加
21歳の時、大学の同級生に誘われて、初めてホストクラブに行った。そこで、運命の人に出会った。実際には、ことりがそうだと思い込んだだけで、ただの客とホストの関係である。ことりはみっくん──ホストの名前である──を店の看板に押し上げるため、自分の身なりは構わずバイト三昧に明け暮れた。しかし、お金はいくらあっても足りなかった。ことりはテレビでよく見る消費者金融に駆け込み、金を借りた。しかし、ことりの収入では借りられる金に限度がある。すぐにブラックリストに載ってしまい、金を借りられなくなった。ことりをホストクラブに誘った同級生、松島ゆいは、「誰にでもお金を貸してくれる」金融業者を紹介してくれた。いわゆる闇金である。ことりは彼女に深く感謝したが、のちに激しく後悔することになった。闇金はたしかに「誰にでも金を貸してくれる」のかもしれないが、普通の金融会社とは金利の額が桁違いだ。最初は100万程度だった借金は雪だるま式に増えていき、現在の借金額になった。
最初のコメントを投稿しよう!