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私は険しい表情で、折尾の居る病室へと入った。
そして買ってきた服を折尾のベッドの上に置くと、
「着替えて…」
と言った。
折尾も何かあった事を悟ったのか、黙って病衣を脱ぐ。
傷口が傷む様子で、私は折尾の着替えを手伝い、買ってきたワイシャツを着せた。
ゆっくりとベッドから降りて、父が焼いたモノと同じ様なスーツを着せる。
「ヤクザの情報網を舐めるなと言っただろ」
折尾はニヤリと笑うと、その黒いスーツに袖を通した。
「世話になったな…」
折尾は靴を履きながら言う。
病室の入口に父が折尾の物を持って立っていた。
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