オリオンに啼く

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「お前には治せないのか」 男は苦しそうにまた後部座席のシートに沈む。 「道具と薬があれば出来るけど…」 「そうか。じゃあお前がやれ…」 男は銃口をまた私の方に向けた。 「馬鹿言わないでよ。道具も薬もコンビニでは売ってないわよ。それに多分、輸血も必要だと思うし…」 男は銃を持った手を下ろした。 そして、項垂れて、目を閉じた。
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