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耳障りなアラーム音に気付いて、手元の目覚し時計をぶんどった。
AM7:30。
(ああ、もう起きなきゃ……)
目をこじ開けようとしたけど、まぶたが鉛でも塗り付けられたかのように重い。
でも寝坊するわけにはいかないから、のろのろと布団から出ようとする――が、ん?この腕はなんだ?
俺は自分の身体に二本の腕が巻き付いているのに気づいた。いまいち寝心地良く感じなかったのはこのせいか。
(この腕、見たことある……)
正体に思い当たった瞬間、耳元から低い声が聞こえてきた。
「おはよう。崇彦」
「ん……なっ……!なんでお前……!」
聞き慣れた幼馴染の声にびっくり。眠気も一気に吹き飛んだ。
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