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カルガースとライアの息子の息子、そのまた息子の頃には、この地はカルゴスと呼ばれる王国となる。さらにその孫の時代には、大きな船がハーマハバラの港を出入りし、異国との交易によってカルゴスは大いに繁栄するのだ。その繁栄は七百年後、東方の異民族がやって来るまで続いた。
古のハバラが炎に包まれて滅びたように、ハーマハバラもまた異民族の手によって灰と化す。打ち捨てられた都は、再び草繁る荒れ地へと還っていったが、その地を歩けば至るところに、かつての栄光の名残を示す欠片を見付けることが出来る。
街の跡から少しばかり歩いた所にある小高い丘には、かつて手厚く信仰された女神ハーミアの神殿跡がある。立派な大理石の柱は今では根元から崩れ果ててはいるけれど、整然と並んだ様から想像するに最盛期にはさぞや大勢の人々が訪れたであろうと思われる。
神殿跡の裏手を下りて行くと、今も清らかな流れの川がある。かつてハーミアに仕えていた巫女たちが身を清めていた場だ。その川を越えてしばらく歩を進めて行くと、一帯に無数の石が散らばった地へとたどり着く。そこは古代に墓所だった場所で、石の一つ一つに記号やら文字らしきものやらが刻み込まれていた。
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