99th week until

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「あー、いや、僕の知ってるバーベキューじゃなかったんで……いやまあ、そうですよね。あんたん家ですもんね。俺の常識が通用するわけがない」 「え? え?」 「つーか、あれ、どこで買うんですか……まさか山で狩ってきたんです?」 「え、まさかぁ。山に豚は居ないよー。あれね、ネットで買えるんだよ」  動物園に居るような仔豚よりはずっと小さいけれど、丸々1匹をそのまま真空パックして送って来てくれるお店があるから、我が家はいつもそこを利用しているのだ。 「マジで見事に仔豚そのものですね……うっわ、耳と尻尾までご丁寧に……すげー絵面……」 「今は焼けてるからあんまりだけど、焼く前はピンクだから、もうちょっと仔豚っぽいよ」 「それ、今は聞きたくないんですけど」と、ぼやく青瀬君と一緒にお庭に降りると、待ち構えていたお父さんが仔豚の背中のお肉を引き千切って、青瀬君のお皿に乗せた。 「ほら、青瀬君! 一番うまいところをやろう! 「あー……ありがとうございます」  恐る恐るお肉を口に運んだ青瀬君は、すぐに「あ、うまいです」と少し驚いたように呟く。 「だろう、だろう! 焼きたてだからな! ほら、もっと食べると良い!」  上機嫌になったお父さんが、今度は足の部分を青瀬君のお皿に入れた。青瀬君は先程よりもずっと固い声で「わー……どうもありがとうございます……」と言っていた。  その後、順調に仔豚はやせ細っていき、皆がすっかり満腹になった頃(お父さんとお兄ちゃんは未だにお肉を食べ続けてるけど)、場がのんびりとし始めた。 「ひよりー、まだー?」 「ちょっと待ってね、しー君。もう少しだからねー」 「ちょこ、はいってる?」 「たっくさん入ってるよー」 「おいしそーねー」 「ねー」
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