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そうだ、水も確保しておかなくては、と望未は思い立った。
浄水場の水が灰で汚染されれば水道は止まってしまう。
災害の備えには一人一日当たり三リットル、それを最低三日分と推奨されていた。
しかし、噴火の場合は事情が変わる。降灰量が多ければ交通機関は機能しなくなり、通常の災害よりも物資が届くまでに日数がかかってしまう。
しかも避難所ではなく自宅に物資が届くメドなど、無いに等しい。
ペットボトルの水の在庫は一箱と二本、全部で十六リットル。約五日分だ。これでも足りないかもしれない。
望未は捨てようとしていた空のペットボトルを洗って中に水道水を入れ、浴槽にも水を張った。
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