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(んな訳ねぇーでしょ。こいつらのこと、せいぜい、食事の肉をもっと増やしてくれとか、その程度のものだろう。こっちは、やりくりに苦労してんだ、肉が、欲しけりゃあ、馬肉でも食ってろっ!)
とは、流石に言えない。
ひとまず、怒りを抑え、とにかくも何がしたいのか、一人づつ聞いてみることにした。
が、三回繰り返すのも、結構面倒臭い。
コホンと咳払いをし、威厳を高めると、セバスは黒髪の男に声をかけた。
「馬番頭の、ジェームズ君、この特異な状況を、簡潔に説明したまえ」
セバスの問いかけに、三人組は、またぞろ、一斉に顔をあげ、それぞれ同時に語ろうとする。
「えーーい、うるさい!マイクとチビは黙っていなさいっ!」
セバスチの雷が落ちたと、皆は、一瞬、小さくなるが、チビと呼ばれた小柄な男がセバスに抗議してきた。
「あのー、どうして、俺っちだけ、チビなんですか?ジェームズにマイク、で、チビって、あんまりです」
(なんと、こいつが、一番弱いこいつが、主導者だったとわっっ!だから、プチ革命なのか?!)
セバスは、思わず目を見開いた。
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