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妹に、国家転覆を図る活動家並みの力を見せられ、妄想力全開のセバスの思考は、驚愕の渦に呑み込まれていた。
なんと!屈強な漢たちも、セビィの前ではただの犬ころになっている。しかも、餌を前にして、待てができるほどの躾具合と来たもんだ。
まさか、屋敷の者の心をここまで掌握するほど、暗躍していたとは知らなかった。
事と次第によっては、実の妹に寝首をかかれるかもしれない。それも、無自覚。自信がないのも困るが、自覚が無いのは、もっと手に余る。
セビィの底力に、負けてはならないと、セバスは再度、コホンと咳払いし、立場を示した。
「では、語らせて頂きましょうか。朝までじっくりと……」
このセバスの言葉に、三人組は、えっ!と、驚きの声をあげ、再び、各々が口を開こうとするが、
「お黙りなさい!」
と、セビィが激を飛ばす。
「いいこと?逐一、執事の戯言に反応してたら、お嬢様の馬車なんて操れないわよ!ねっ!お兄様?」
(ねっ!て、ふられても、お兄様、意味わかんないだけど。)
して、これ、どうまとめれば良いのでしょうかと、セバスは、弱りきった。
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