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「紗耶ちゃん,そのダイヤルを回してメーターの針が赤いところの手前で止まるようにしてもらえるかな。赤いところには行かないようにね」
言われた通りにダイヤルを回すと,老人たちは背中を反るようにして痙攣し始めた。そのまま二人の下に敷き詰められたペットシートの上に大量の尿が漏れ始めると,二人は口から泡を吹いて身体を硬直させた。
一人の鼻から鼻血が垂れ始め,両手の指が反り返った。
メーターの針が振り切って赤いところをキープしていると,老人たちの陰茎から肉が焼ける臭いがし始めた。
彌生もおかしいことに気づき,慌ててスイッチを切ったが,老人二人は細かく痙攣をしたまま意識を失っていた。
「え……? 死んだ……?」
ぐったりしている老人を前に彌生が裕翔に電話で状況を伝えると,電話の向こうで大きなため息が聞こえた。
「いまから部屋に行く。そのジジィたちは電流流すのが好きで,最近はやり過ぎちまうんでプレイ中にそうやって見ていてくれるやつを金払って呼んでるんだ。歳とって感覚鈍くなってるから,いつもやり過ぎるんだよ。それにしてもジジィのアソコが焼け焦げてるとか,見たくねぇな」
裕翔は慣れたようにロビーのオバさんに話をつけて,目立たないように静かに部屋に入ってきた。
「お疲れ。臭っせぇ〜な。焼けた肉としょんべんの臭いか? 金もらって,さっさと出るぞ」
老人たちの財布から勝手に三万円ずつ抜き取ると,彌生に肩を貸して部屋を出た。
「外に愛菜を待たせてある。車を持ってくるように頼んであるんで,それで移動するぞ」
賀喜衷愛菜は,彌生に裕翔を紹介した共通の知り合いだったが,彌生と愛菜が以前から身体の関係をもっていることは一目瞭然だった。
愛菜は裕翔にやっかいな彌生がストーカーに悩んでいることを話し,それ以来,裕翔と一緒に過ごす時間が増え,裕翔から三人でのセックスを求められる度に断らずに受け入れた。
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